生命保険会社

保険に加入する目的は、人によって、法人であれば企業によって様々である。
保険の主なる目的が「保障」であることは今更言うまでもないと思われるであろうし。しかし実際は、保障よりも違うことの目的が、契約する側に大きな意味を持っていることも多い。
例えば、個人向けであれば、貯蓄や相続税対策が目的になっていることもあるだろう。学資保険も、子供の入学金などの資金の準備のために契約するというのが、メインの動機だろう。
勿論学資保険であれば、養育する親になにかあっても、学資だけは確保できるという保障も伴っているんだが、実際に死亡する養育者より、生きて子供の入学式を迎える親のほうが多いだろう。
結局、保障として保険が生きることより、資金準備として活用される件数のほうがずっと多いことになる。
商品としての本来の目的は、保障なんだが、実際に契約する人は他のことを期待しているというわけだ。
さて、保険を節税目的に契約したり、あるいはそのことをセールスポイントにして販売をするのは、管理人はそれほど珍しい感じはしない。だいぶん前から個人では相続税対策の一つの方法として、生命保険を提案するケースがずいぶんあったと思う。
で、今回管理人が、わかっている人にとってはわかりすぎている、当たり前すぎることをここまでわざわざ書いているのは、金融庁の是正指導が出されたからだ。それでいろいろ考えてしまったというわけだ。
改めてその是正までの流れを書いてみるが、2018年6月、「事業費モニタリングにおけるアンケート(法人向け定期保険の付加保険料の実態調査」が行われた。その後はさらにヒアリング、再アンケートなども行われ、2018年末までに「問題とされる付加保険料」を設定していた保険会社に大して是正指導が行われることになった。その是正指導を受けて、問題の商品、付加保険料の改定のスケジュールは、2019年3月から是正改定、4月から是正改定するという保険会社があるが、いずれにしろお役人様には逆らおうなどという保険会社があるわけがない。従わないと事業免許がなくなるとか、報道発表されて致命的なイメージダウンなど、考えるだけで恐ろしいw
この問題については、2018年の報道はなかなか囂しかった。2018年6月28日の週間ダイヤモンド「節税目的の経営者向け大人気保険に待ったをかけた金融庁vs保険会社の戦い」が最初だったと言われる。なかなか興味を惹きそうなタイトルだ。次は朝日新聞が「節税保険の実態解明へ 金融庁 商品設計を問題視」が6月29日。これでこの話題は全国区になったと言えるだろう。
その後も報道は続く。それだけ金融庁と生保会社とのやりとりが続いたのだろう。管理人はぶっちゃけ、この一連の「節税保険」の設計や販売は、ハッキリとした違法行為ではなかったと思う。違法行為とまではいえないからこそ、文字通り「攻防」となったんだと思っている。役所の判断の範囲で、NGとされたわけだ。
企業の過度の節税は、行き過ぎれば、税収問題にもなるだろうから金融庁がムキになるのもわかる。死亡保障のことを訴求せず、保険料の損金算入の節税メリットを過度に強調するのは、保険の本来の目的じゃないというのも、ご尤もな話だ。でも、じゃあ学資保険はどうなのよとか管理人は思ってしまう。あれだって死亡保険だけど、死亡保障よりが学資の準備がメインだったりする。
管理人は企業の節税をヨカレとしたいわけじゃない。むしろもっととったほういいと思っているほうだ。
気になるのは今回の件だけではなく、多くのことが役所の匙加減なんだなぁとあらためて思う。法律で明確にされていない部分は、役所の判断、裁量で決まる。この仕掛、どうかと思うんだよなぁ。省令とか、国会を経ていないもので規制されるといった範囲って、もう少し見直しがいるんじゃないかなぁ。


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