ザ・ブリタニア・スティーム・シップ・インシュアランス・アソシエーション・リミテッドとは
Britannia(ブリタニア)保険について
Britannia(ブリタニア)は英国で登録されている船主保険として世界中に知られている相互保険会社です。そうです船主保険という事で一般向けの保険とは違い世界を通じて名を知られている保険会社と言ってもいいでしょう。歴史としては1855年5月1日、日英商船法1854、船主保護協会「相互保護協会最初の船主としてロンドンで事業を開始」発効。この1854法はケガや損失に対する責任の制限の尺度で船主を提供、でも実際には限定目的のためで、蓋を開けてみると本来の補償とまでは行かなかったようです。Britannia(ブリタニア)の歴史は古く長く、現在でも保護と賠償を行えるように力を持つ強度をクラスに分けてクラス1~5までに段階で分けてリスクを現し、対応しています。専門的な保険でもあり、難しい事だらけなのですが、それを少しずつ掘り起こしてみたいと思います。
主な業務・役目
では実際にBritannia(ブリタニア)はどのような保険業務を行っているのでしょう。こんなデータがあります1960年に協会に入力されたデータとして総トン数300万ドルである。この総トン数と300万ドルが果たしてどのくらい凄いのかどうなのか見当すらつかないのですが、1970年、10万人に達し1980年40万人に四倍となる。Britannia(ブリタニア)が現在所有しチャータートン数の約1.38億トンを保証、最大のP&Iクラブの一つであり、メンバーとし、つまり世界で最も知られている船主の多くがサービス/強度と品質を求めブリタニアに期待しているという事になります。そして、世界商船隊の10%を占めている要因として幾つかの事が挙げられています。①世界有数の船主から選択された高品質のメンバーシップ。②メンバーのコストの削減に大きく貢献してきた成功投資政策。③米ドル以上10億の総資産に支え財務力。と数ある要因の中で代表的な物が上記の3つになるでしょう。
私達がやる
『私達がやる』と題して、Britannia(ブリタニア)では、傭船者の負債・クレームの取り扱い・緊急対応・特派員・リスクマネジメント・FD&D・引受、と数多くの種類の引き出しを持っています。船主保険に関してはブリタニアにお任せくださいという強いプロ意識で臨んでいるという事では無いでしょうか。中でも特派員はブリタニアにとって世界に440人以上ものサービスを持っていていざという時に、迅速かつ専門的なサポートサービスが出来るように待機しています。また、FD&Dに関しては世界事情で不安定な中を避けられない状況にある国で紛争などが起こった時にサポート力を強く発揮します。紛争や内戦は船主にとっても国にとっても大きな打撃を受けるためリスクをいかに回避するかを一緒に考えてくれるイコール『私達がやる』というブリタニアの強い信念が現れています。
世界が全てだから
Britannia(ブリタニア)は常に世界情勢を見ていますので、同時に常に世界の問題点も重要視せざる得ない状況におかれています。船主と言うのは世界各国を絆として繋がって行くので、各国の情勢や危険度など問題が絶えない事も少なくありません。最近ではエボラ出血熱が深刻な世界問題となっていますが、各国によって危機管理情勢に温度差があったり強化が緩いがために感染源を他国へ持ち出しかねない危機にもさらされていいる状況にメンバーであるシップの皆さんが把握してもらうように注意喚起を行っています。ブリタニアは特派員から情報を得て、空港で強化されているように世界各地の港湾当局は、到着前に船をスクリーニングする手順を実装し始めていて特派員からの情報は毎日常に更新されて危機管理に努めています。
ルールブックには。
ところでBritannia(ブリタニア)の説明に『クラス3』『クラス6』などというクラス+数字での表現がよく出てきます。私もはじめは何の事だか詳しい事は把握しきれなかったのですが、ブリタニヤではルールブックを公開していて『クラス3』は保護と賠償、『クラス6』には貨物・デマや防衛に関して細かく詳細が記載されています。こちらを見て頂ければ何がクラス3で何がクラス6なのかと同時にこの「クラス」という表現がどのような時に使われているかがある程度わかります。日本版で言うと約款に近いかもしれません。ただ、一般の方が興味があってこのルールブックを読みたいと言う方は少ないと思いますが。。。要するにクラスと言うのはリスクの大きさの表現と共に連なってくる例えば戦争と紛争の違いなど記載されています。
世界最高帆のP&I目指して
少しこの件に関して説明が遅くなりましたが、そもそもP&Iとは何ぞや?という事でおさらいしましょう。P&Iとは船主責任保険の事を言います。日本でも取り扱っている損保会社はありますが、ブリタニアは先ほどの項目でも少し挙げたように世界最高帆の位置付けを目指し世界規模でのサポート・サービス・リスクの回避を提供しています。特派員は強みでもあり、また世界を規模に置いているため危険にさらされる事も少なくないかもしれません。しかし、リスク回避のお手伝いをする特派員が危険な目に遭わない様に先を先を行く情報の変化を常に読み取る事で安全な情報とサービスが提供できるとブリタニアは誇りを持っています。船主責任保険(P&I)というパンフレットが日本のとある代理店で見かけたとしたら、その日本損保会社には申し訳ないがBritannia(ブリタニア)とは規模やスケールが違うと思っていただいて良いかと思います。
日本では、、
Britannia(ブリタニア)は日本に支社や支店を特別に設けてはいませんが、海に囲まれている日本としては船舶に関する保険は外す事はできません。同じくP&I船主責任保険に関しても加入率は高いと言われています。しかし、日本の損保会社では対応しきれない部分があるのも現実で、船は海を渡るわけですから何度も申し上げますが世界に強い・知名度が高い・信頼度がある船主保険を求めるわけです。それで選ばれるのがブリタニアなのです。1855年に設立されてからブリタニアは英国をはじめ米国・日本・韓国・台湾・香港・スペインなどのヨーロッパ、そして大手石油会社を中心とする米国からの加入が大部分を占めているため長期間に渡る安定的な弁護を要求されます。また、クレーム対応に強いのもブリタニアの大きな特徴です。
日本とP&I保険の関係
日本がP&I保険に力を注ぐようになったのは1908年(明治41年)が始まりです。当時、長崎高等商業学校の教授であった田崎慎治氏がロンドンでP&I保険を学んで帰国したと言う記録が残っているそうです。その後、石油を輸入に頼る日本にとって大型石油タンカーや物の輸出などで高度成長期には船の存在は無くてはならない輸送手段になりました。1960年頃の日本は海が混みあうとでも言いましょうか、ものすごい船混み状態に見舞われており船主らは用船者から滞船料を取り立てるのに大変苦労していました。この問題を何とか改善したいと奮闘したのが当時の小鶴長利氏、北条正弘(前日本支店代表)、杉浦元弘(現日本支店代表)、最勝寺氏を部長としてドッドウェル船主保険部が誕生、P&Iの前身が誕生したのです。それが1964年、その後も色々な難題を解決しながら現在の日本での船主責任保険の誕生へと繋がって行ったのです。
世界が動くサポートを
知名度がさほどなくても必要な保険ってあるものだと、Britannia(ブリタニア)を通して痛感いたしました。日本の保険業界に努める方でもブリタニア保険の存在を知っている人がどのくらい居るかというと疑問ですね。そして興味深い所です。そう思うと日本の損保会社は3大メガ保険と言って安定性や財務力を競い合っているようですが、世界的にはまだまだのように思います。外資系損害保険のすごい所は一点に絞る事やとことん追求して世界で№1である事が多い。それに対して日本は世界的に名は知られているが商品の必要性にはまだまだ必要とされている部分が少ないと思えてなりません。今回ブリタニアを調べてみて、P&I船主責任保険という一般的には生活に関係が無い保険かもしれませんが、これで世界が動くサポートをしているのだと言う事がわかりとても感激しました。
今後の展開
いいんじゃないですかね、このままの感じで。ちょっと無責任かな(笑)そういう意味では無くて、あまりにも規模が大きすぎて今更、いち素人の私がどうのこうの言う必要もないのではないかと思いまして。。ただ、知名度は大切ですよね。知らな過ぎる私も含めて保険業界の人間が多い事と、日本の保険業界で残りたいなら世界を見たらいいという事が、ひしひしと今回も伝わってきました。日本は宣伝にお金をかけすぎとも言われますが、一般人や個人ではそれが効果的でも企業を含め国や世界規模になると別の方法でアピールする方法も必要なのではないかと。
Britannia(ブリタニア)は『私達がやる』と断言しています。こういうプライドこそプロ根性を感じます。頼んで安心できるのは、こういう保険会社では無いかなぁと思います。