保険まっぷ

私が見た「加入を断られた人」

最終更新:

保険は来るもの拒まずなのか?

保険は自分自身を守るだけではなく、いざという時の財源を確保することによって相手を守ることにも繋がる商品です。よって、基本的には加入したいというお客様を断るようなことはしません。特に自賠責なんかは強制保険ですから、あからさまに二重契約をしようとしているならばいざ知らず、断ることなんて有りえません。しかし、中には業務遂行上問題があるとされる人、保険金支払いリスクが高いと判断される人もいるわけで、そのような方はせっかく加入の申し出を頂いてもお断りすることがあります。今回は、私が目にした「加入を断られた人」がどのような理由で拒否されたのかについてお話します。あくまで一例なので、これにあてはまると絶対加入を拒否されるというわけではないので、軽い気持ちで読んで頂ければと思います。

代理店と契約したくない人

通販型自動車保険は代理店を通さずに保険会社と直接申込書を交わすので、代理店手数料が発生せず、結果的にそれが保険料の安さに結びついているというのは周知の事実だと思います。逆に言うと、通販型自動車保険ではない自動車保険は、代理店を通して保険会社と契約するのが基本ということになります。このセオリーを知ってか知らずか、「保険料はきちんとこの場で払うから、代理店を通さず契約してほしい」と窓口で手続きしようとするお客様が稀にいます。お客様に「何故代理店を通したくないのか?」と聞くと、「他の保険を勧誘するので嫌だ」という返事。今度は「事故が起きた場合、代理店が事故の相談に乗ったりアドバイスをしたりするので、代理店は必要な存在なんです」と説明すると、「自分は絶対事故を起こさないから、保険会社に迷惑をかけることはない」と強気な発言。(自動車事故のうち、10件に3件はもらい事故という現状を知らないのでしょうか?)「当社は代理店を通してのみ契約となるので、嫌なら通販型自動車保険の会社をおすすめする」と断っても、「この会社の商品が良いと言っているのに、どうして駄目なんだ」と逆切れ。どうして代理店を介さないで契約することに、そこまで拘るのか分かりません。正直過去には保険会社との直接契約という形で契約を結べた時代もあったのですが、そうすると満期のお知らせもしなければならないし、更新手続きも誰かが行わなければならないし、そもそも契約変更の時は誰が手続きするの?明確な担当者がいないと後々商品内容を説明した・説明していないで社内でトラブルになるのでは?と危惧することが多くて、なるべく直接契約しないように満期のタイミングで適当な代理店を紹介するとか、通販型にうまく誘導するといった働きかけをしていたんですよね。こんなにゴネてまで、通販よりも高い保険を契約しようとする理由は一体何なんでしょうか。結局上司に対応を変わってもらって、その方は当社で契約することを諦めたようです。

電話番号を教えてくれない人

ある日の通常営業日のことです。「お宅の会社の代理店で契約しようとしたら、申込書に電話番号を書くように言われた。電話番号は個人情報だから他人に教えるつもりはない。絶対記入しなければいけないのか?」そんな内容の電話が入りました。結論から言うと、電話番号がなくても契約自体は可能です。今の時代、固定電話も携帯電話も両方持っていない人なんて滅多にいないと思いますが、とりあえず電話番号を申込書に書いてないからといって契約を拒否するということはありません。しかし、このお客様は電話を持っているのに個人情報だから教えたくないと・・・。でも住所は教えてくれるんですよね(同じ個人情報なのに!)通常フリーダイヤルにかかってきた問い合わせや苦情について即対応できない場合は、電話を折り返しにするのですが、「電話番号を言いたくないから、●時にまたかける」といって切ってしまわれたそうです。結局お客様からは大した情報を得られなかったので、契約しようとした代理店の募集人に事情を聞くと、「電話番号は教えたくない。何かあったら家まで直接連絡しに来い」という態度だったそうで。しかも、その代理店とお客様の自宅は車で2時間近く離れている距離。代理店が訪問するきっかけは、突然代理店事務所に電話が来て「自動車保険を契約したいが住所が遠方でも大丈夫か?」という問い合わせが来たからであって、元々その代理店との繋がりもないという。この流れから、仮に契約したとしても契約変更や事故対応で代理店が苦労することになるのでは?車で2時間の場所にいる契約者を無理に抱え込む必要はないのでは?そもそもこの契約者を顧客とするメリットってないんじゃないか?(デメリットの方が大きそう)という話になり、電話番号を教えてくれないと契約してもフォローしきれない旨をやんわりとお客様にお伝えしました。お客様からは当然「加入したいと言っている客を断るのか!」とお叱りを受けました。しかし、こちらも慈善事業ではありません。契約に非協力的な方を何故わざわざ抱え込まないといけないのか(そもそもこの時点で契約が成立していないので、契約者でも何でもない)。色々罵詈雑言を吐かれましたが、とりあえず契約はなくなりました。1円の得にもならないことに時間だけとられた嫌な出来事です。

成長曲線より下にいる赤ちゃん

赤ちゃんを被保険者に生命保険に加入したいと申込書を頂いたのですが、赤ちゃんが成長曲線より下にいるということで引受見合わせの結論が出たものを見たことがあります。ちなみに、赤ちゃんには持病もなく、出生時に異常は認められていません。お客様経由代理店さんから何故加入できなかったのか理由を知りたいということで審査担当に問い合わせた結果、この答えが返ってきました。勿論この結果は数年前のことですし、成長曲線より下回っていると絶対契約できないと決まったものではありません。あくまで「加入できないことがあった」という事実だけ参考にして下さい。ただ、特に人間ドックや健康診断等の受診をしていないお子さんに関しては、成長曲線が1つの目安になるということを知って頂ければと思います。今は国の医療費補助制度があるので、子供を被保険者にしなくても大丈夫とFPに言われたことがあります。心配なら費用が安く済む共済に加入しておけば十分だそうですよ。

かくいう私も

私も貯蓄系生命保険に加入しようとした際に、死亡・災害時の補償+入院補償+通院補償で申し込んだのですが、直近の通院歴を理由に通院補償を断られたことがあります。通院歴といっても人間ドックで検査を再検査を受けたから通ったとか、重い病気を患っていたとかではなく、体にじんましんができて皮膚科に通っていたというもの。個人的にはじんましんの治療なんてあまり深刻に受け止めていなかったのですが、有無を言わさず通院補償は断られてしまいました。イボごときで通院補償を断られるなんて、もしかしてじんましんって何かものすごい病気の前兆なのか?と無駄に悩んでしまいました。それでいて別の年に健康診断で貧血の診断をされた後に医療保険の申し込みをしたら、健康診断の結果のコピーの提出を求められたものの、問題なく受理してもらえたこともありまして。健康面で心配なところがあるけれども、焦って保険に加入しなくても良いという方は、色々な保険会社にどんな内容だったら引受可能なのか事前申請をしてもらっても良いかもしれませんね。

損保と生保は違う

損保は代理店と契約を交わした時点で契約が成立する「代理」という形式ですが、生保は「媒介」という形式のため代理店と契約を交わした時点で契約は成立しませんので、注意して下さい。また損保であっても、あからさまリスクが高そうな人や物については、契約前に保険会社に相談する場合がありますので、そこで時間がかかるかもしれません。保険は来るもの拒まずではないのです。