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保険会社社員の仕事 -こんな仕事もしています-

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特別なお仕事

今回は保険会社社員ならでは?のお話です。年に1回、半年に1回くらいしかないとても頻度の少ないお仕事や、「え、こんなこともしているの?」と思われるくらい保険に関係ないお仕事について記載してきます。

契約者の捜索

保険証券(DM含む)が返送になったうえに契約者本人にも連絡がつかないので現住所を調べたいといった特殊な事情のある場合、実は第三者の立場である保険会社が住民票を取得することができます。必要書類は管轄の役所によって異なりますが、基本的には役所指定の申請書に保険会社の印鑑を捺印&申請者の身分証明書(その保険会社の社員であることが証明できるものなので保険証や社員証)&契約者捺印済みの申込書のコピー(確かに契約が存在していることの証明)&手数料のセットで手に入れることができます。本来第三者が住民票を取得するには、契約者本人に代理であることを証明すべく本人の印鑑が必要なのですが、これらの書類を代わりに出すことでどうにか対応してもらえます。勿論窓口でも簡単な理由を述べますがね。いきなり窓口に行っても、担当者によっては怪訝そうな顔をされるだけですので・・・とりあえずこの形式で断られたことはありません。ただし、住民票をどうにか取得できたところで契約者が住民票を移動させていなければ手間をかけただけ無駄なんですけどね。あと、契約者の捜索は保険会社の仕事ではなく代理店の仕事だろうと考える上司もいるので、会社の印鑑を押すのを嫌がったり、経費を使うのを渋られたりと、社内の調整も少しだけ必要です。とはいえ保険証券が届けられない事態が長期化するのも困るので、そこは上司との駆け引きになります。ちなみに保険会社が本人確認できる書類として、住民票をあまり重視していないのも第三者が簡単に取得できるからだというちゃんとした理由があります。わざわざ役所に行って住民票を取得するよりも、いつも持ち歩いている運転免許証のコピーの方がよっぽど本人確認としては有効なのです。役所が発行している書類なら何でもOKというわけではないんですよ。

警察からの依頼で

ごく稀にですが、警察から「▲谷●男さんの契約内容について教えて下さい」という文書が届いて、それを調べて回答するという仕事があります。そもそも契約が自社に存在しない場合もあるのですが(当てずっぽうで送ってきた?)、中には生命保険だけ何件も契約してるもの等もあり、「一体これは何の捜査なのかしら?」とよく思ったものです。ベタなミステリードラマでは、保険金受取人が犯人だ!と疑われますが、それを知りたかったんでしょうか?確かに生命保険は保険金受取人を指定することが出来ますしねえ・・・。基本は文書で問い合わせですが、1度だけ刑事さん本人が警察手帳を持って来店されたことがあって「教えて下さい」と言われたことがあります。本物の刑事さん、初めて見ました。果たして私の回答した資料は役に立ったのでしょうかね・・・。

地域貢献

ライオンズクラブとかロータリークラブとか、皆さんのお住まいの地域にありませんか?地元企業が加入している組織や、その社長さん達が入会している団体に加入し地域に貢献することもお仕事の1つです。勿論これは全員が加入するわけではなく、支店の支店長だとか、NO.2といった位の高い人が加入しているわけで、全員強制ではありません。なお、年会費は会社負担です。景気の良い時代は色々な組織の会員になっていたようですが、経営が厳しくなると、そのような付き合いも本当に重要度の高いものを優先して入会するようになっています。何せ年会費の出所は、お客様から頂いた保険料ですからね。他にも地元のお祭りへの出資や、広報誌への広告掲載等、大なり小なり出費があります。銀行や信金の方は、地元のお祭りとなれば出店を出していたり、お祭りで盆踊りを披露したりと休日返上で参加されていました。さすがに同じ金融機関でも、地元への密着度と貢献度は段違いです。保険会社はそこまでの情熱はなかったようで、幸か不幸か私は1度も参加したことがありません。

事故を未然に防ぐために

事故があった時に対応するのではなく、事故を起こさないためにはどうしたらよいかを広めるのも保険会社の使命の1つです。そのために、色々な場所で保険や事故に関する知識を高めてもらうための活動を行っています。例えば、自動車保険関連だったら、事故の多い企業向けへの安全運転講習を行うのが多いですね。しかもただ安全運転の重要性を述べるだけではなく、事前にドライブレコーダーでその会社の従業員の実際の運転を録画してデータ化しておくのです。そうして普段自分達が走行している道路はどのような危険が潜んでいるのか、同僚がどんな危険な運転をしているのか、その逆に安全運転に気を付けている同僚がどれだけいるのか、よりリアルに感じることができます。企業にとって、事故が多いというのは、翌年の保険料が高くなるだけではなく、企業イメージの悪化にも繋がります。特に運送関連の会社であれば尚更です。「あの会社は運転が乱暴だから事故が多い」「事故が多いと頼んだ荷物を時間通りに運んでくれない」といったマイナスイメージは、ないにこしたことはありません。各保険会社も正直事故を起こさずにいてくれた方が保険金を支払わなくても良いですし、事故対応をしなくても良いですし、お互いWINWINなので、安全運転講習は長い目で見て業務を円滑に進めるためにも有効な手段なのです。また、これから免許を取得するであろう高校生や大学生の授業にお邪魔して、自動車保険の必要性について講演することもあります。親御さんから自動車保険の説明を聞くなんてほぼないでしょうからね。講演する側にとっては貴重な機会だと思って話しているのですが、学生にとっては興味のない話かもしれません・・・。

お金を銀行へ預け入れ

取引先の金融機関からの要請で、自社のお金を短期間だけ預け入れるというお仕事もありました。簡単に言うと、普段はA銀行というメインバンクにお金を入れているのですが、そこからいくらか引き出し、普段取引のないZ銀行に入金するということですね。そうすると、Z銀行は一時的にでも預金残高がグッと増えるわけですから、「ウチの銀行にはこんなにたくさん預金が集まっています」と対外的にアピールできるわけです。特に決算の近い時期、年末なんかにこの動きが活発になるようです。銀行から直接依頼を受けたこともありますし、大口取引先を通じてそこのメインバンクから依頼されたこともありますし、依頼される経路は色々です。しかもどこの銀行でもOK!いくらでも預け入れますよ!というわけではないので、取引実績によってはお断りするのですが・・・。しかし、いざ承認されれば、巨額のお金が動きます。

おまけ

以上、保険会社の中でもマニアックな業務についていくつか紹介させて頂きました。どうでしたか?面白かったですか?他にも労働組合の活動が盛んだと、転勤先が自分の会社の労働組合で、保険の仕事を一切しないで労働組合の仕事ばっかりするというぶっ飛び人事もあります。労働組合の仕事は職場の残業時間を失くすとか、労働環境を良くするといったことがメインになるので、何年か労働組合で仕事をすると、現場に戻るのが怖くなるようです。逆に全国を回って色々な社員と話せる貴重な職種という見方もあるようですが。とりあえず保険に関わっているばかりが仕事ではありませんよ!