保険まっぷ

保険業法と保険法

保険に関する法律

保険が関係する法律はいくつかあります。
まず保険業法。
金融商品の販売等に関する法律。
そして保険法です。
最後の保険法の内容ですが、従来は、商法の中に記載があり、その部分を、いわゆる保険法と呼んでいて、厳密には、保険法という法律は、単独でではありませんでした。しかし、2010年から保険法として単独の法律になり、共済や第3分野の保険なども含めて、現代に適応することを目指しました。この施行で、保険会社や共済の組合などでも、商品の説明がずいぶん変わったと管理人は思います。

新しい法律だからでしょうか、比較的読みやすくなっています。まあ「比較的」であって、管理人ように趣味的に法律や契約条文を読む変態でないと、普通の人であれば、読んでも楽しいものではないだろうと思います。
面白いことに、海上保険だけは、保険法に記載が移らず民法の中に残ったままです。一般の契約者を保護することが大きな目的ですから、契約をする側も、ある程度専門であることが想定される海上保険は、例外になったのかもしれません。

保険法と保険業法の目的の違い

保険法という時に気を付けたいのは、保険法そのものを指し示す場合(狭義の保険法)と、保険法と保険業法をあわせて保険法という場合(広義の保険法)があります。保険については、やはり世の中の関心を集めていることもあるのでしょう。この保険まっぷ以上に専門的に、保険について解説したり、比較、ランキングをしているサイトがあります。それらのサイトの解説や説明で「保険法」という言葉が出てきたら、どちらの意味で使われているのか、意識して読むと、理解しやすいかもしれません。もし以前の、商法の中にあった保険について記述を保険法としているような記載のサイトだった場合、少し内容が古くなっている可能性もありますから、その点も注意して読んだほうがいいでしょう。

さて、狭い意味での保険法は、保険の内容そのものについての法律です。そして保険業法は、保険会社や、保険の募集など、業務をする上においての様々な事柄について定めたものになっています。

保険法に違反するような保険法品が販売されることは、まずないでしょう。保険会社がそんな無謀で明らかな法令違反をするとは考えられません。しかし保険業法に違反するような代理店や、販売の担当者には出会ってしまうかもしれません。十分な説明をしないで契約をさせたり、契約に記載されていないことを約束するようようなことを言ったり、契約をさせたいがために嘘をついたりです

保険業法と一般の契約者

保険業法の目的ですが、条文によれば、「保険業の公共性にかんがみ、保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営および保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図り、もって国民生活の安定及び国民経済の健全な発展に資すること」となっています。
まあ、最後の「国民生活の安定及び国民経済の健全な発展に資する」は、いろいろな法律の決まり文句みたいな大義名分ではありますがw
ポイントは、「保険契約者等の保護」です。保険業法は、保険会社のためのものではなく、保険を契約する国民を守ることを基本とした法律ということです。
保険は、勿論契約です。一般的な商法をベースにした契約では、それぞれが対等に公正に契約することだけを基本としています。一方が不利な条件であっても、その条件が不利であることを判断し、契約するかしないか、あるいは条件交渉をするのも、契約の当事者の責任です。不利な契約であっても、契約した以上は履行する義務が発生するのが一般の商法の契約です。契約の内容について素人だからよくわかりませんと契約したら、大変な目にあいますw 会社に勤めて営業をしていたり、自分で商売を商売をしている人なら、当たり前のことだとわかりますよね。
骨董屋で、安物を高く買ったとしても、それは目がない購入者が悪いのであって、選ぶ力がない愚か者というだけで、通常は保護はされません。明らかな詐欺や嘘であることが立証できれば別ですが。
保険も契約ですから、もし商法の流れでいけば、保険商品の内容を正確に把握しておくのは、契約する当事者の責任ということになります。
しかし、現実に普段から保険契約を見慣れ理解しているプロフェッショナルな集団と、一般の保険を契約したいと思う一般の人が、同じリングにあがって、契約の交渉などやっても、保険会社が圧勝するに決まっています。勝負になりません。
そこで、「保険業の公共性にかんがみ」た結果、保険業法に定められている多くのことは、保険募集の公正を確保する」ことを目的としていますが、ある意味「公平」じゃありません。商法の取引が普通とすれば、保険契約者が圧倒的に有利で、保険会社や代理店が不利になっています。
できるだけ、保険契約者を守ろうとしている保険業法ですが、それでも、商品の内容を理解することが重要であることは変わりません。理解していないまま、「理解しましたよね?説明受けましたよね?」にYESと答えれば、もし不要な契約であっても、保護してもらうことは難しいでしょう。契約社会である現代に生きている以上、「わからない」「知らない」だけは、済まないことも多くなってしまいました。とにかく契約の際には、しっかり理解できるまで質問を繰り返しましょう。
代理店さんにしても、良心的な代理店さんであれば、しっかり聞いて理解してくれるお客さんのほうが、後々のトラブルがありませんから、けして悪いお客さんと思われません。タチの悪いのは、「あんたにまかせる、ふんふんふん。おっしゃ捺印!」として、後で、「そんなもの聞いていない」とわめく人ですwいかに、契約者を保護する立場の保険業法でも、これは守れません。

保険業法のその他の項目

保険業法と一般の契約者の保護の部分について書きましたが、保険業法に規定されていることは、他にもあります、一応、ざっと書いておきましょう。
まず、保険会社の組織に関して、保険会社というものの特性、特殊性を考慮して、いわゆる会社法に修正を行っています。また、保険会社は、金融庁の監督を受けていますが、その監督、監視がちゃんとできるようにするシカケについて記載されています。
保険業法は、最初、昭和14年に制定されました。それから、ずっと適用されてきたのですが、全面改正された保険業法が平成7年に公布され、平成8年(1996年)に施行されました。

保険法の主な特徴

狭義の保険法は、先にも書きましたが、商法から記載を分けて、比較的新しく制定された法律です。ただ書いている法律を動かしたということだけではなくて、今までなかった事柄についても書かれていて、保険(共済)を契約する人にとってがメリットがある、またおそらく保険会社、共済組合についてもメリットのある法律だと思います。不正に保険金を請求するような犯罪を防止する観点、重大な事由による契約破棄なども明確になっています。普通に保険や共済を考えている人(不正や犯罪をしようと思わない人)にとっては、歓迎すべき法律だと思います。
まず、保険と性格が良く似た商品に共済があります。医療保険と医療共済、自動車保険と自動車共済。商品を売り出すのが、保険は、保険会社であり、共済商品は、共済組合という違いがありますが、契約する側、利用する側からすると、何が違うのだろうかということになります。従来、共済は、保険に関する法律の制約を受けていませんでした。しかし、保険法が施行されることで、共済の契約も対象に含まれることになり、保険と共済の契約は、同じ保険法の決まりの中で、設計、企画、販売されることになりました。
保険法で、もうひとつ特徴的なことは、第三分野とよばれる保険の明確化です。ビールやお酒の話のようですが、実は保険にも第三の保険があります。お酒と違い特に税金が優遇されるとかではないのですが。
第三分野があるのですから、第一分野、第二分野もあります。第一分野とされるのは、保険業法では、生命保険固有分野とされているものです。 終身保険や定期保険、養老保険などの保険商品です。第二分野は、保険業法では、損害保険固有分野とされていて、 火災保険、自動車保険など損害保険にことです。それぞれ、生命保険会社、損害保険会社は、そこに規定された保険商品を販売することができます。損害保険が生命保険分野の商品を扱うことはできません。
さて、これを前提として、第三分野ですが、販売会社の限定が無く、生命保険会社も、損害保険会社も、どちらでも、第三分野の保険商品の販売が可能になっています。この第三分野に含まれる保険商品には、医療保険、疾病がん保険、介護保険などがあげられます。
管理人も、こうして保険まっぷを作成することになって、第一分野、第二分野、第三分野の保険の区別を初めて知りました。でも良く考えてみれば、一年単位で考える自動車保険と、数十年にわたる生命保険の積立保険、養老保険の運用では、考えるべきこと、監視、監督するべきポイント、モノサシが違って当然かもしれません。

自分の保険を考える時に

保険は、人生で使うお金のうちで、けっこうバカにできない割合を占める、高額な商品だと思います。一般的には、住宅マイホームの次くらいのお金を使う高額な商品であるとも言われます。
保険料の高い安いは、大事なチェックポイントですが、言ってみれば、見えやすく誰にでもすぐにわかる項目です。一括で比較したり、ランキングしてくれているサイトもあります。しかしそれだけの比較だけで選ぶようなものではないように思います。あまり慌てて選ばずに、いろいろな要素から考えて、選んでおくべきでしょう。