保険まっぷ

保険代理店の業務とは

代理店は普段どんな仕事をしているのか?

保険代理店の仕事は、お客様に保険の説明を行って契約の書類にサインを貰ってくるだけではありません。お客様に提案するために見積もりを作成したり、必要な書類を準備したり、また自己研鑽のために勉強したりと、お客様に見えないところで色々な努力をされているのです。そこで、保険代理店が実際に行っている業務の中でも代表的なものを抜粋してお話させて頂きます。

既存顧客の対応

既に契約を頂いているお客様の契約のメンテナンスを行っています。例えばお引越しをされたら住所変更、車を買い替えたら車両入替、車を廃車にしたら解約手続き等、変更内容にあった書類を準備し、手続きを行います。また終身保険のような一部の生命保険を除き、基本保険には満期(契約の終了)があります。放っておくと無保険になってしまいますから、満期の2ヶ月くらい前から見積もりや新しいプランを作成したりといった準備を行っています。現在は、満期の1ヶ月前に更新の手続きを終わらせることが主流になっています。早期に更新手続きを終えてしまうことで、満期日前までに必ずお客様に証券を届けることができるというメリットがあります。以前は満期日ギリギリに更新手続きを行っていたので、「契約が始まってもまだ証券が手元にきていない」「満期を過ぎたのにまだ更新手続きが終わっていない」といったクレームやトラブルが多発していましたし、代理店にとっても早期に更新手続きを済ませておくことで他の代理店に契約を取られるリスクが減ります。

新規契約の開拓

保険代理店が発展していくためには、既に契約しているお客様をきっちり掴んでおくことも大事ですが、新しく契約を獲得することも必要です。自動車保険のお客様に火災保険を提案したり、お子さんが生まれたお客様に学資保険を提案したり等の営業活動を地道に行い、契約に繋げていきます。また、保険は個人のお客様だけが加入するものではありません。法人のお客様であれば、店舗の火災保険や従業員の労災保険がきちんと準備できているかを確認し、場合によっては新規で加入を進めたり、見直しの提案をしたりします。同じエリアで活動する代理店にはいわば紳士協定のようなものがあり、既に他の代理店で契約している企業に対して突然「保険のご提案に来ました!」というような飛び込み営業は行いません。どちらかと言えば、既に顧客になっている人や企業からの紹介を受けて対応するような営業スタイルを取っています。

金銭にまつわる事務処理

最近の契約は口座振替にコンビ二払、クレジットカード払い等現金を取り扱わない契約、いわばキャッシュレスが多くなってきています。現金で保険料をやり取りするのは企業の大口契約や、口座振替に対応していない保険(工事保険、船舶保険等)くらいに限られています。もし現金を受け取ったのであれば領収証を発行し、受け取ったお金を帳簿につけ、保険会社に精算することになります。基本的に、受け取った保険料は当日中に代理店の専用口座に預け入れるルールとなっています。手持ちしていると、魔が差して使ってしまうという可能性がありますからね。お客様から預かった保険料を他の用途に使用することは、保険料の流用という禁止行為に該当し、発覚した場合は今後の保険販売を一切禁じるくらいの厳しいペナルティが待っています。一方キャッシュレス契約であれば保険料は代理店の手元を通らないので、領収証を発行する必要もないですし、保険料流用の心配もありません。ただ、入金の管理は必要です。特に保険料が口座から引き落としにならなかったお客様は翌月に再度請求が出るので、次回きちんと引き落としになるよう電話連絡の1つでも入れておくのが好ましいと言えます。せっかく獲得した契約も、契約者の未入金のせいで契約解除になってしまったら、代理店にとっても時間をかけたのに代理店手数料が貰えなかったということになり、結果マイナスですからね。後々解除になったお客様から「教えてくれたら支払ったのに!」等のトラブルを招かないよう、常日頃フォローをしておくことが必要なのです。

事故受付

事故受付も代理店の重要な仕事です。お客様から事故の内容を聞いたら、事故状況や怪我の具合等を聞き込みし、事故連絡票に書き込みし、保険会社に提出します。事故受付だけではなく、その後の事故解決に向けて相談にのったり、保険金請求に必要な書類を準備する等の役割があります。自動車保険の事故内容に応じては、保険を使って直すのと、自己負担で直すのとはどちらが金銭的に得かというアドバイスも行います。2013年に自動車保険は大きな改定があり、1度事故で保険金を受け取ると等級が下がるだけではなく、事故有係数適用期間という制度により等級が割引率の高い方と低い方に別れ、例えば車両保険を使うような事故を起こしたのであれば翌年から3年間割引の低い等級のグループに属さなければいけません。高額な支払いのある事故であれば保険を使った方が得でしょうが、窓ガラスの破損のみのような軽微な事故であれば自己負担をした方がトータルで安く済む場合もあります。代理店はそれらをシュミレーションした上で、お客様に保険を使うべきか使わないべきかを相談に乗ります。

勉強も仕事のうち

保険は、定期的に商品改定(サービスの内容が変わること)が起こります。改定の内容を理解しておかないと、お客様に正しい説明が出来ません。因って保険会社が主催する説明会に参加したり、代理店内で勉強会を設けたりして、知識の研鑽を図っています。また改定に限らず、新商品の勉強会や保険販売のスキルを磨くためのロールプレイングを実践している代理店もあります。

保険会社社員との打ち合わせ

代理店には保険会社の担当が付きま、定期的に打ち合わせを行います。その打ち合わせ内容は例えば新規契約の目標に対して進捗はどの程度か、保険会社が推進するキャッシュレスや早期更新の対応は十分になされているか、対応が難航している案件はないかの確認等です。また、保険金支払いの多い契約者がいれば、その契約者に対して免責金額の設定を提案してみたり、更新契約を引き受けない等の対処ができないかどうか相談します。事故が多い契約者の契約をずっと持ち続けているということは、保険会社にとっては赤字になります。代理店にとっても保険金の支払いが多いことは、代理店自体の評価にも響く話ですから、相談しながらどうにか赤字を補てんできるよう進めていきます。新商品の提案ができる客先がいないかを探すのも、打ち合わせの内容に含まれます。代理店には保険会社から顧客情報を管理するシステムが提供されていますので、それでターゲットリストを作りながら、めぼしいアテンド先を探すのです。取り扱っている保険会社の数が多ければ多いほどこの打ち合わせする回数は増えるので、決算時期や年度初め等は打ち合わせに追われることになります。

まとめ

以上のように、見積もりや契約手続きといった実務から、打ち合わせや勉強等幅広く活動するのが代理店の業務です。代理店によってはより専門性を高めるために、新規顧客の開拓を行う人、既存顧客の対応を行う人、事故対応のみを行う人、事務手続きのみを行う人といった具合に役割を明確にして運営している組織もあります。契約の手続きの時しか代理店に会わないという方は、特に代理店の業務についてイメージが沸かなかったことと思いますが、これで少しはイメージがつかめたでしょうか?代理店はお客様のために日々色々なことを勉強し、準備しているので、日々とても忙しく働いているのです。
By A子 2015年公開