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少額短期保険の動向 2017/1/7

最終更新:

少額短期保険の誕生

少額短期保険が業界として成立したのは、10年ほど前のことです。といっても、一般に生活している人にしてみれば、生命保険も損害保険も少額短期保険も、保険は保険であって、わざわざ分けて考えることの意味も、必要もないでしょう。
この3つの分類(生命保険 損害保険 少額短期保険)は、法律で決められている分類で、商品を作っている会社、販売する代理店に対して、さまざまな規制が異なります、
ちょっと考えてみて下さい。
自動車保険は、損害保険に分類されますが、例えば、1年で3万円の保険料で、毎年、事故の有無などで、保険料も見直して再契約ですから期間は1年。
一方、生命保険は、毎月3万円で、30年、40年と払い続けることになります。
払い込む保険料の総額も違いますし、受け取る保険金の金額も、桁違いですよね。

管理人のような保険マニアになりつつある例外的な人は除いて、保険を仕事にしていなければ、大部分の人は保険の素人で当然です。契約をとる代理店は、素人相手にでも、それをわかるようにちゃんと説明できなければいけませんが、生命保険と損害保険では、性格が異なるため、わけて考えています。
ちなみに昔はともかく、特に2016年5月に施行された改正保険業法は、契約者の意向を出発点として、理解、納得してもらう必要があって、できない代理店、募集人は、レッドカードで、消えていく運命です。

代理店、募集人になるのも、なかなか大変なんです。
しかし、生命保険や損害保険ほど、シビアに考えなくてもよく、特定の目的だけの少額の保険だけを扱える会社が、存在することができるようになりました。
それが、少額短期保険ですが、少額短期保険が業界として成立したのは、10年ほど前のことですが、今日(2016年の年末の時点)では、少額短期保険の会社は、88社に増えました。

少額短期保険の成長

数字を調べてみたところ、2016年4月から9月の上半期の中間決算の業界全体の数字がありました。契約保有件数は、665万件。件数はともかく成長率は、2015年の上半期の10%増。収入保険料は385億円で、これも10%増。順調に成長している業界といえるでしょう。
特にというか、やっぱりというか、ペット保険の成長は件数は27%、収入保険料は24%と著しい成長です。
まあ、一般の人にとって、業界の動向なんて興味はないのでしょうが、衰退している業界となると、時代のニーズにあわなくなった業界で、契約するのはやめといたほうがいいかな?と思いませんか。
少なくともこの点では、少額短期保険は、時代に遅れているなんて心配はありません。

時代のニーズ

少額短期保険は時代に遅れているなんて心配はないと書きましたが、少額短期保険はそれどころではありません。むしろ少額短期保険は時代のニーズを先取りすることにこそ、存在の価値があるともいえるはずです。ユニークな、日本で初めて、あるいは世界で初めてという保険を、どんどん出してもらいたいと思います。無茶ないい方をすれば、慎重な、前例を考慮し、石橋を叩いて渡るような商品設計は、生命保険会社に任せておけばいいように思います。