三井住友海上火災保険の歴史と歩み
三井住友海上火災保険(通称・三住)、現在の社名は2001年10月に三井海上火災保険と住友海上火災保険の合併により誕生しました。
設立年月日は大正7年10月21日。どちらも大手老舗の海上火災保険という合併で、三井海上火災は大正海上火災が元祖・住友海上火災は大阪保険が元祖で、互いに何度か合併や吸収合併を繰り返して現在に至っています。代理店数は2014年3月末の時点で39,859店舗とマンモス級です。三大メガ保険の中にも含まれておりMS&ADインシュアランス グループとなっています。大手損害保険会社としても注目度が高い損保会社のひとつとなり、現在では国内のみならず海外にも子会社や提携会社を着々と増やしている日本を代表する損保会社・企業のひとつに成長しています。
組織について
北は北海道から南は九州まで各本部がおかれています。海外ではアジアを中心に中国・韓国・インド・オセアニアに事業を展開しています。
三井グループ・住友グループを言えばどちらもトップクラスの企業。このトップクラスの損保会社の合併は当時さかんに行われていた合併の中でも衝撃的な発表でした。だいたいの企業は都心部に本社や重要部署を置くのですが、三住の特徴は北海道に経営企画・人事・総務などの部署を置いている事です。もちろん首都圏となる東京・関西・中部にも重要部署を置いています。また、北海道から九州までの本部に必ず配置しているのが、自動車営業部。第一・第二と二つの配置がある所もあります。この事から三住が自動車保険に力を入れている傾向が強いとも捉える事が予測できます。
「MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス
個人・法人共に一通りの一般的な保険商品は揃っています。自動車・住まい・工事など。個人・法人の商品の詳細の前に注目していただきたいのが、MS&ADインシュアランス グループ ホールディングスとして株主や投資家にサービスを展開している事です。三住単体・あいおいニッセイ同和単体・三井ダイレクトなどその他も含めて、業績や決算を報告公開しています。また、有価証券の報告書や株価情報も公開しており、株主&投資家の方の尊重も大切にしています。三住損保のいわば大きな土台とも言える株主&投資家は無くてはならない存在であり、MS&ADインシュアランス グループとしての存在を業界にアピールする事で他社とは違う、もしくは同様の損保会社に対抗できる力を示しているとも言えます。
個人への商品提供
自動車保険・住まい・旅行/レジャー・積立・ケガというラインナップで個人のお客様への補償提示・販売を行っています。
一見ごくごく普通の商品ラインナップに見えますが、旅行/レジャーの中にあるゴルファー保険に注目、ネットde保険@ごるふというのが、なかなか評判良いようですよ。プレーの前日でも加入ができる事、1000円からの提示できる補償内容がある事など、レジャーに保険をかけたいが高額な保険料はかけられないと言う方にはピッタリだと思います。ゴルフってプレー代もそうですが道具や洋服にもお金がかかるスポーツなんです。ゴルフに出かけるご主人が居ると「お金持ちね」なんて奥様同士の間では話題になるほど。でも実際には、なるべく安くでも道具や万が一の時には手厚く補償。これがインターネットから申し込めるのですから、便利ですね。
法人・企業への商品提供
さすが、と言ってしまいました。法人・企業の保険は建設・土木・海上・賠責・傷害・休業補償・等々揃えているのが一般的ですが、三井物産と住友グループと聞けば、とてつもない大きな規模の取引を何となく多い起こした私。損保に限らず、その為の企業への補償は専門部門と言ってもいいのではないかと思います。数ある商品ラインナップの中から『興業中止保険』というのが目に入りました。予定されていた行事やイベントがやむなく中止になった場合の補償なのですが、この手の保険は実は他社でも扱っています。しかし、三住の単なる行事やイベントのs中止のみならず出演者側による中止、またオーダーメイドで補償プランを作る事ができる所が特徴です。三住の保険料は業界でもそう安くは無いと言われています。東京海上日動や損保ジャパンと比べられるのですが、それだけ一流の補償だと自信を持っておすすめできる所にも注目していただきたいです。
三井住友海上火災保険の評判と三井ダイレクト
一風変わった評判なのですが。。良い評判なのでまぁ、これもアリかなと。三住の代理店で加入した自動車保険での場合なんですが、事故に遭遇した時に加入者側よりも相手側の方が「三井住友なので安心した」という方が多いのです。もちろん、加入者側からも手厚い補償で安心という評価は高い方なのですが、今まで色々な評判と口コミを聞いてきましたが、事故相手がが三井住友で安心したなんて初めて聞きました。
それをきっかけに自分も三住に自動車保険を移行したと言う方も居ました。また、どうしても気になるのが三井ダイレクトの存在。
代理店販売の自動車保険が三井ダイレクトに負けず劣らずという事がすごいなぁと思います。自動車保険に限らず、その他の保険の評判も悪くなく『三井住友ブランド』の強みが出ている事がうかがえます。
採用・転職状況
三井住友海上火災保険での従業員採用状況の特徴は、やはり予測通りというか営業社員となる人材の募集に力を入れているようです。
それほど大きな差は無いものの、管理・事業・損害調査部門よりも新卒者の採用状況が圧倒的に多いのが判ります。また、転職者の採用が多いのも営業部門で、続いて損害調査部門にも転職者の採用が多く見られます。営業の在職期間ですが現職で5年から10年、新卒者では3年から5年というデータが出ています。転職者の特徴としては、同じ保険業界から転職してくる方が多いようです。女性が働く部門としては保険金の支払いセンターや管理部門に採用される事が多いようです。全体的にみても、新卒・転職と両方からの採用をバランスよく適材適所に採用している印象を受けます。
社内の風通しと評判
社内全体的の評価としてはバランスが良く取れています。法令順守意識は特に強く、それに基づいての人材育成や社内教育が行われているせいか、若干20代からの評価は厳しいと言う声が挙がっています。しかし、行政との契約が多いので残業が少ない・リフレッシュ休暇が取れる・女性が働きやすいという良い評価も挙がっています。収入面では一般職と総合職の間に金額の差があり、一般職の社員が頑張っても追いつけないと言った声もありました。また、合併してからの空気としては三井・住友という旧時代の派閥と言うのが団塊世代の社員に一時あるそうです。だんだん年数が経過するにつれて、そのような事も無くなるとは思うのですが、気になるのは退職理由を挙げた人の中に、総合職と業務職の収入面での差があると答えた人が多かったことが仕方ないのかなと思いました。
3大メガ保険としてのプライド
MS&ADホールディングスは3大メガ保険に含まれる代表的なグループのひとつです。3大メガ保険といえば他に東京海上ホールディングス・NKSJホールディングスが存在するのですが、いずれも特徴は代理店販型が主流という事が共通の特徴です。主に自動車保険では競争率が激しく、いわゆる外資系・異形と言われるダイレクト型と大きく二つに分かれます。3大メガ保険に含まれているMS&ADホールディングスの今一番気になる所は、やはり損保ジャパンと日本興亜の合併ではないかと思われます。元々NKSJグループだったとはいえ、合併となるとグループとしても頭一つ飛び出るのではないかと業界で噂されているだけに内心は穏やかでは無いはずだと思います。しかしMS&ADホールディングスにはびくともしないシェア率があります。ここでは自動車保険に限っての事をお話ししましたが、MS&ADホールディングスとしてはまだまだ強みを持っているので他のグループがどうであろうと「お手並み拝見」と言った余裕が感じられるのは私だけでしょうか?
今後の展開
三井住友海上火災保険は今後も更なる飛躍をする企業として大いに期待したいです。その可能性はMS&ADホールディングスという3大メガ保険である事を活かしながら新たな分野にもどんどん挑戦をしていくと思われるからです。火災海上保険系の損保会社は歴史が古く、経験してきた事も新種の損保会社よりもはるかに多く活かされる事があるからだと私は思っています。歴史と伝統を大切にしながらも新しい事にどんどん挑戦し分野を広げていく事が今後の損保業界、または大企業として生き残っていく術のひとつでもあると思います。
日本の経済を支えていくというのが、トップ企業の誇りでもあり三井住友海上火災保険は充分にその役目を実行し果たす事ができる会社だと思います。人々の生活と日本の経済という両刀を支えられる企業としてこれからも目が離せない損保会社です。