保険まっぷ

代理人での契約はOK?

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本人以外との契約

保険契約の現場においては、契約者本人以外の人物と契約を交わすことは有効とされています。しかし、その契約を有効とするにはルールがあります。また、誰でも代理になれるわけではなく、代理人になれる範囲というものがあります。今回は本人以外と契約した保険が有効になるか、無効になるかについてクイズ形式で出題していきます。

他人が署名、告知した生命保険は有効か?

医療保険、学資保険、がん保険等の種類を問わず、生命保険は基本的に代理店や募集人の目の前で契約者本人が署名、捺印、告知を行うことが必須とされています。仮に契約の場に夫婦で同席していて、旦那さんが「書くのが面倒だ」「字が汚いから嫌だ」と言って奥さんに記入を強制したとしても、それは契約者本人のサインではありませんから、有効な契約とは言えません。よって、基本的に生命保険の契約においては「面前自署」が基礎の基礎とされ、郵送で募集する形式は滅多にありません。(通販系生命保険ならば郵送での募集もありえますが、代理店を媒介しての契約はゼロと言っても過言ではありません)仮に契約者本人以外の人間がサインをして契約が成立したとしても、数年後の変更手続きの書類にたまたま本人がサインをし、受け取った保険会社が「契約時の筆跡と違うなあ・・・?」と見比べて気付くといったケースもあります。生命保険の書類は申込書、告知書、意向確認書、場合によっては口座振替依頼書等書類がたくさんあり、その全てに何度もサインをするのは正直手間だと思うでしょう。その気持ちは、理解できないわけではありません。しかし、考えてもみてください。第三者でも簡単に契約できるということになれば、貴方の名前を使って誰かが勝手に契約をして、貴方に万が一のことがあった場合にはその人にお金が支払われるかもしれないんですよ?そんな事態に陥ったら怖いと思いませんか?また、「面倒だからこちらで書類を書いておきますよ~」という代理店がいたら、その代理店は明らかにコンプライアンス違反をしています。保険会社に報告しなければならない、悪質な行為です。面倒を押し付けてくる代理店こそが、真に正しい募集をしている代理店です。よって、答えは×です。

父の代わりに未成年の子と契約を交わすのは有効か?

自動車保険の継続手続きに来たけれども、契約者であるご主人が不在。奥様も不在。でも高校生の息子さんが話を聞いてくれてサインをしてくれた。こんな場面をイメージして下さい。さて、高校生と契約を交わすことは有効なのでしょうか?答えは×です。未成年との契約はできないのです。高校生だから駄目というわけではありません。仮に高校卒業後にすぐ就職して自分の給料で車を買った子であっても、未成年のうちは親が契約者になることが好ましいとされています。被保険者には未成年であってもなれるので、最初は契約者を親、被保険者を子に設定し、子供が成人したタイミングで契約者を子に変更するのがオーソドックスな流れです。そもそも継続手続きを対面で行うのであれば、本人のいる時間に訪問すべきです。それが大前提です。しかし、ちょっと立ち寄ったついでにとか、約束をしていたけど急な訪問で不在等何かしらの事情はあるのもまた事実です。これが奥様だったらまだ代理人としても許容範囲内なのですがね・・・。まあ、家族とはいえ子供に契約のことを任せておくと、いざという時に契約者は「聞いてない」と言い、代理店側は「お子さんに説明した」等と言った言わないのトラブルになることは想像に難くありません。仮に子供が成人を迎えている状況であっても、契約は本人が手続きするのがベストな気がします。

契約者本人に代わり、口座名義人と契約を交わすのは有効か?

契約者は成人した子供、ただし保険料は実家の父親が払っているため、父親の口座引き落としになっていると想定しましょう。この親子は別居です。子供が忙しく、代理店は自動車保険の更新手続きができていません。仕方なく保険料を引き落としている口座の名義人である父親に連絡を取ってみたら、「子供に代わって自分が手続きする」と言ったので、父親と更新手続きをした。果たしてこれは有効でしょうか?口座名義人と言えば実際に保険料を支払っている人ですからね。契約に関する当事者ではあります。しかし、答えは×です。口座名義人だからといって、契約に関する手続きを持っているわけではありません。ましてやこの親子は別居。基本的に同居の家族であれば代理人になることは可能ですが、別居していれば代理人にはなり得ません。一家の契約を丸ごと同じ代理店に任せていると、親の連絡先も知っているので、代理店も付き合いの長い親との方が話が進めやすくこのようなことが起こりえます。(子供は代理店や保険自体に興味がなかったりしますしね)いくら保険料を支払っているからといって、契約者本人ではないので、仮に保険会社に問い合わせしても契約内容については個人情報の関係で教えることもできません。口座名義人とは、保険契約においてはそれほど重要なファクターではないのです。家族だからOK、関係者だからOKと勝手に判断してはいけません。

出張で自動車保険の更新ができない。一人暮らしで家族なし。代理人を立てるべきか?

これは○×形式の問題ではなく、どのように手続きを行うべきかという観点でお考え下さい。保険を更新したい意思はあるものの、やむをえない事情で満期までに手続きができそうにない場合は、代理人に手続きを依頼しなければならないのでしょうか?答えはいくつかあります。①郵送で手続きする→郵便物が届くまでに時間はかかりますが、本人は更新書類に目を通すことができるし、代理店は現物を見られるし、安心ですね。②電話で手続きする→電話で手続きをするのであれば、代理店が事前に書類を契約者の手元に送り、それを元に電話で話を進めるのがセオリーです。①よりも早く証券が手元に届きます。③自動更新させる→最近の自動車保険には、満期を過ぎても契約が更新されない場合に、無保険になる危険性を避けるために自動的に更新になるようなバックアップ特約が付いています。この特約は満期前に契約者から更新しないという旨を受ければ削除されるので、申し出さえあれば勝手に更新されることはありません。しかし、病気で意識不明だった等の特別な事情を考慮してこのような制度が設けられています。長期出張等で手続きできない場合、最悪このバックアップにより前年と同じような条件で更新されるので、それに頼るという方法もあります。書類へのサイン等は不要ですし、時期がくれば証券も届きます。事故対応において、普通に更新した人と対応に差をつけられるようなこともありません。本人が遠方にいても手続きする方法はこれだけあります。なので、焦って代理人の人を立てたりする必要はありません。出張前に手続きを済ませておくという方法もありますが、自動車保険は大体保険始期の2~3ヶ月前から保険料計算ができるような仕組みのため、極端な話ですが半年前とかに手続きできるわけではないんですね。勿論①②③の方法が嫌で、信頼できる代理人がいるというのであれば、お互いに委任状を交わしてその方に手続きしてもらうということが可能です。委任状の書面は代理店から入手すれば良いです。さて、この4つの回答のうち、いくつ思いつきましたか?

契約は本人がするもの

コンプライアンス上では原則本人と契約を交わすべきとされているのは生命保険のみですが、損害保険だって誰でも良いといっているわけではありません。契約には責任が伴いますから、可能であれば契約は本人がするべきだと思います