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自動車保険の選び方 -代理店とダイレクト販売のメリットデメリット-

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自動車保険の販売されているところ

自動車保険は様々なところで販売されています。
例えば、自動車を販売する新車ディーラー、中古車ディーラー、町の自動車修理工場、そのほか町の保険代理店、今ではネットや電話でも自動車保険を購入することができるようになりました。
ただ、保険に関する知識が多い人はあまり多くないので、売っている人たちにしっかりと教えてもらいながら、少しでも理解を深めてどの保険にするか見極めながら保険を購入したいですよね。
わたくしの個人的な思いからすると、どの保険会社の自動車保険を購入しても、基本的な商品の構成や内容は変わりません。
なので、あとはその自動車保険に何を求めるかが重要になるのです。
自動車保険に何を求めるか・・・。

自動車保険に求めるもの

皆さんは自動車保険にどのようなことを求めるでしょうか?
・自分は補償の内容が同じなら、事故時の対応などはどうでもよくて、安ければ安い方が良い。
・自分は保険料が少し高くてもかまわないから、事故の時にしっかりとサポートしてほしい。(例えば自動車事故の際に24時間いつでも電話に出て、わからないことや困ったことなどをアドバイスしてサポートしてほしい)
・自分は自動車保険についてしっかりと内容をしってから加入したいから、自動車保険の商品について加入時にしっかりと説明してほしい。
皆さんの自動車保険に対するニーズは上記のようなことに集約されますでしょうか?では、どの保険会社が、もしくはどの代理店がそのようなニーズにこたえてくれるのでしょうか。

保険会社によって異なる保険料

前述したとおり、保険会社によって補償内容の差はほとんどありません。
一方、保険会社が異なった場合、皆さんが支払う保険料には差が出てきます。(余談:「保険料」と「保険金」という言葉の使い方を間違える方が多くいらっしゃいますが、お客様が保険会社に支払うお金を「保険料」といい、万が一の時に保険会社からお客様に支払われるお金を「保険金」といいます。)
1998年の保険の自由化以前は、どこの保険会社で自動車保険に加入しても、同じ補償内容であれば同じ保険料という時代がありました。
でも、現在は同じ補償内容で比較しても、すべての保険会社で保険料が異なります。
特に、代理店経由で自動車保険を販売する損害保険会社(ex.東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損保ジャパン日本興亜など)と、インターネットや電話での直販で自動車保険を販売する損害保険会社(イーデザイン損保、チューリヒ、三井ダイレクト等)とでは決定的に保険料が異なります。
代理店を経由して販売しない分だけ、直販で自動車保険を販売する損害保険会社の方が保険料が安くなるのです。

事故対応

でも、事故が起きた際に保険料安いが故にサポートがしっかりとしていないなどということが起きてしまっては困ります。
実際にはどうでしょうか?
これは自動車保険の事故対応を経験された皆様の思うことが異なるかもしれませんので、ここから先は筆者の個人的な思いが強い内容となりますが、ご容赦ください。
保険の自由化直後は直販保険会社の保険金支払いを担う損害部門のレベルは低かったといいます。
でも今はどうでしょうか。
様々な会社(例:オリコン、J.D.パワー、価格.comなど)が「事故対応」に関する顧客満足度をランキング形式で発表してくれていますが、代理店経由を主として販売する保険会社と直販保険会社とでは全く差がついていません。
むしろ、直販保険会社が1位となっているランキングすらあるくらいです。
(ランキングを発表する会社によって、まったく異なるランキングとなっていますので、保険会社によりそこまで大きく対応が異なることはなくなったといえるでしょう。むしろ筆者個人としては、損害部門のどの担当者が担当してくれたかによって満足度は異なってくると思っています。(気の利く担当者が担当してくれる事案か、まったく気の利かない担当者が担当する事案かによって満足度はおおきく異なるでしょう。))

事故対応2

もちろん、保険会社ではなく、保険代理店さんの中で「事故対応」を売りにしている代理店さんはいます。「24時間どこででも飛んでいきます。」といったように・・・。
でも、事故現場で保険代理店さんや保険会社の人が来てもやることはほとんどありません。
皆さん、ここは覚えておいてほしいのですが、あくまで事故現場では、まずは人命救助(119番)が一番であり、そのあと道路交通法を遵守して警察(110番)を呼びましょう。間違っても、保険会社や保険代理店に先に電話をすることがあってはなりません。その後、相手の方の連絡先をしっかりと教えてもらい、事故現場を後にして、その後まったく落ち着いてから保険会社や保険代理店に連絡をすればいいのです。
はっきり言って、事故現場に保険会社や保険代理店の人が入る余地はないのです。(もちろん不安になったら電話してもかまいません。どの保険会社も、今となっては24時間事故対応を行ってくれているでしょう。)
その後の事故対応についても、保険代理店の方とやり取りするケースは最近では少なくなってきています。直接保険会社の人とやり取りをする方が、伝言ゲームとならず、一番早い対応ができるからです。
なので、筆者個人の思いとしては、どの保険会社、保険代理店から自動車保険を加入しようと、事故対応は大きくは変わらなくなってきているのではないかと思っています。

保険の説明について

では、保険加入時の保険商品の説明については、どうでしょうか?
これは、確かにどこの保険代理店で加入するかにより、大いに差がつくところでしょう。
ただ、筆者は保険会社の営業を10年以上やってまいりましたが、保険代理店の募集人の方で自動車保険の細部にまで精通している人を筆者個人はあまり知りません。(中にはいます。でも10人に1人もいないということは断言できます。)
なので、わかりやすい自動車保険のHPやパンフレットなどでの記載をしっかりと読み込むのが一番と思います。
そしてわからなければ、保険会社が用意しているフリーダイヤル等に聞いてみましょう。代理店さんに聞くよりも確実かつ的確な回答が返ってくると思います。

結論

なので、結論を申し上げると、筆者個人としては、よっぽどのこだわりがあり「この代理店から保険を買いたい」、「保険会社は〇〇に決めている」などがない限り、自動車保険は直販の保険会社から購入するのが一番いいと思っています。
理由は上述のとおりであり、保険商品の内容にどの保険会社の商品も差はなく、またサービスの質(事故時の事故対応サービスレベル、保険加入時の保険商品の説明レベル)に差がないので、であれば、保険料が一番安いところがいいのではないか、という結論なのです。
皆さんはどのようにお感じになられますでしょうか?

自動車保険の加入方法

自動車保険を直販で販売する保険会社への加入方法を以下に示します。
必ず手元に、加入する自動車の車検証を用意します。
以前に自動車保険に加入した実績がある場合は、前年度の自動車保険証券を手元に用意しておくと尚いいと思います。
また、保険に加入する人の運転免許証も用意しておきましょう。
ネットがあればネット経由で加入した方が電話で加入するよりも安くなります。(インターネット契約割引10,000円等も)
以下、ネット直販を行っている主な保険会社を列挙しておきます。
・アクサダイレクト
・イーデザイン損保
・セコム損害保険
・セゾン自動車火災保険株式会社
・ソニー損保
・チューリッヒ損保
・三井ダイレクト損保 など
上記の保険会社から3-4社程度見積もりを取り、一番安い保険会社に加入することをお勧めします。
見積もりを一括で請求することができるサービスなどを展開している会社もあります。活用してみてください。

この記事は、内田創さんより2017/2 に提供いただきました。