養老保険

低金利時代に入って、養老保険というと旧時代の保険という印象になりました。これまでの養老保険の設計そのものが、期待できるリターンがあまりに少なすぎて魅力を失ったということです。明治安田生命が悪いとかではありません。
金利さえよければ、と、タラレバの話を続けても無意味です。もう低金利が当たり前になった今日、低金利を前提として少しで魅力的な商品をと、各社、あの手この手を考えます。あの手この手といっても勿論合法です。リスクとリターンをできるだけうまく組み合わせようと、いろんなことをしています。
そんな流れの中、明治安田生命が豪ドル建て・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)というのを、2018/12/3から提携金融機関で販売開始しました。
もう円の低い金利なんてあいてにしないで、経済成長が期待できる豪ドルに一時払いで10年据え置きという、潔いといえば潔い、シンプルといえばかなりシンプルな商品です。
養老保険というやや古い印象のある枠組みではありますが、高い運用によるリターンがあるなら、再び魅力を持つと言っていいでしょう。
明治安田生命 豪ドル建・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)で、気になったところ見ていきましょう。
まず満期保険金の金額は契約日に豪ドルで確定となっています。これをどう考えるか、どう受け取るかによって、明治安田生命のこの商品、豪ドル建・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)が、向いている人かどうかが決まるような気がします。
そもそも10年間の運用の利率なんて、100%確定していなくて当然です。どんな経済変動や事件が起こるかわかる人や企業なんていません。勿論、一生懸命、いろんなことをして予測、予想はしますが、ある程度外れることもも織り込んでいるでしょう。
明治安田生命が、豪ドル建・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)で、10年後の満期保険金を確定させるというのは、様々な変動リスクをぜ〜んぶ背負い込んでも、会社として損を出さないラインをちゃんと守った数字を出しているわけです。インチキでも不正でもなく当たり前のことです。
満期金額が確定しているとなれば、契約者にとって損をすることはないでしょうが、反対にびっくりするような大きな利益にもなることもないということも意味しています。確定しているんですから。
これを安定、安心とみるか、リターンが少なくて面白くないと見るかは人それぞれでしょう。まあ面白くないという人の中は、そもそも生保会社の出してくる商品全般が向いてないというタイプの人もいるかもしれません。

 

明治安田生命 豪ドル建・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)の場合、契約者にとってリスクとして残るのは、為替変動のリスクです。
それに対して明治安田生命 豪ドル建・一時払養老保険 5年毎利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)が用意しているのは、満期後の10年間の据え置き期間があることです。つまり満期のタイミングで円に戻すこともできますが、それから10年以内に任意のタイミングで円に戻すこともできます。為替レートが有利な時点で戻せばいいということですね。まあ早くやったほうがいいか後のほうがいいか、そのへんについては、管理人の意見は控えておきますけど。
満期後の為替変動リスクに対しては考えてくれていますが、そもそもの満期になるまでの10年の為替変動リスクは全く対処なしです。このリスクは、契約する人が自分で背負うしかありません。
契約の際、1豪ドル100円だったのが、10年後の満期の時に、1豪ドル50円になったら、利率が良くても損失です。逆に1豪ドル200円になれば、そりゃあもう万歳三唱でしょう。
商品を検討する時、そのあたりも考えにいれておきたいところだと思います。