米ドル建終身保険Candleキャンドル
オリックス生命の商品は、独特のカタカナ名称で展開されている。2019/4/2に発売された、米ドル建終身保険は、Candleキャンドルという名称だが、死亡や高度障害状態に備えるための終身保険だ。
もちろん、名称の通り米ドルで運用されていて、日本円と比べれば相対的に金利水準は高い。為替リスクを押して外貨で運用するのだから、金利が高くないと無意味なので当然といえば当然で、そうでなければ外貨建・・などという商品は成立しない。
保険料を安く抑える工夫としては、解約返戻金を抑え、災害以外の原因による死亡に対する保障を抑制するように設計されている。結果、比較的割安な保険料と、保険料払込期間後の高めの貯蓄性の実現となった。
契約にあたっての健康状態の確認は、告知のみだ。まあ最近は、告知のみで契約できる商品が増えてきているが、米ドル建終身保険Candleキャンドルの告知は2項目のみとなっている。基本、オリックス生命の商品は、かんたんであることを大事にしているが、ここにもそれが出ていると思う。解約返戻金の抑制の度合いだが、70%という数字が出されている。まあ何を基準にするかによって変わってくる数字なので、少し気をつけておきたいが、感覚的な目安としては便利な数字だ。
米ドル建の商品とはいえ、保険料の支払いは円だ。一方の保険金支払の時は、円、ドルを選ぶことができる。選べるのは円、米ドルだけで、さすがに他の通貨は選べない。まあそんな必要は通常はないだろう。
保険期間は、米ドル建終身保険Candleキャンドルの名前通り、終身となっている、契約年齢は15歳から80歳としている。
保険料の払込方法は、口座振替とクレジットカードが用意されている。クレジットカードが準備されていると明記しているあたりがオリックス生命らしいと思う。
保険金額は、3万米ドルから500万米ドルまで。上限のほうは、日本円換算で5億円までという制限もある。まあそこまでの保険料を払える人なら、もう少し、違う商品や保険以外の投資を考えるような気がする。事実上、この上限で困る人はいないだろう。
その他付加できる特約には、リビングニーズ特約、介護前払い特約、年金支払特約、指定代理請求特約など、最近の商品が備えているような内容は、一通り準備されている。
健康状態に関する告知は、2つのみとしているが、内容もちょっと気になった。
見てみると、ひとつめは、過去5年以内のガンについての診察、治療、投薬の有無だ。
もうひとつは、身体の障害についてだ。視力、聴力、言語、咀嚼、背骨(脊椎)の変形や障害、手足指の欠損や機能障害の有無になっている。
あまり大書はしていないが、これらの健康上の告知の他に職業制限もある。まあ職業制限は、米ドル建終身保険Candleキャンドルだけ特有の制限というわけではなく、多くの商品が設定している制限だから、それほど大きな問題ではないだろう。
災害で死んでしまう可能性はないとは言えないが、若いうちに普通の病気で死んだりする可能性はないだろう。
そう考える人にとっては、割安な保険料で合理的に終身の保障、資産形成を目指せる商品とい言えるだろう。