はじめに
株式会社かんぽ生命保険の学資保険について、保険マニアとして書いていくのだが、論を進める流れを示す。
まず、 民営化前の学資保険 と、民営化後の学資保険 はじめのかんぽ で、保証の主体が違っていることを明らかにしていく。
次に、学資保険は、養老保険の一種であり、構造上は養老保険と同じであることを説明し、養老保険一般で注意したいことを述べる。
これらを踏まえ、最後に、学資保険を検討する時にポイントとしたいこと、管理人個人の意見を書いてみよう。
学資保険 はじめのかんぽ の特約や商品そのものの説明は、公式サイトのように網羅することを目的としない。
ここで述べていくのは、保険マップに寄せられた数千の体験談のうち悪い評判に共通している勘違い、見過ごしやすい点に重点をおく。
民営化前後
郵便局の学資保険。管理人の世代だと、親が加入してくれて、高校や大学の学費に充ててくれたという経験がある人も多いとおもう。
何しろ旧日本郵政公社 つまり政府保証なのだから、安心感が違う。学資保険もそうだし、郵政年金、フリープラン(普通養老簡易生命保険・特別養老簡易生命保険)は、多くの人が安心感をもって契約をしてきた。
そんな 旧日本郵政公社の学資保険契約は、簡易生命保険法に基づく「簡易保険」の扱いになる。
民営化の前日までの契約は、今では、「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構」に継承されて、かんぽ生命へ業務委託をしている。主体は、かんぽ生命株式会社ではない。郵便局の窓口で変わらず手続きができるから、既契約者のデメリットはないようになっている。
一方、新規の簡易生命保険法に基づく「簡易保険」の契約は、今では行うことができない。これから、契約できる郵便局の学資保険は、旧日本郵政公社ではなくて、かんぽ生命株式会社の学資保険だ。民間の他の保険会社と同じ「生命保険・個人年金保険」になる。簡易生命保険法に基づく「簡易保険」ではない。
では、これで何が違うのか。
つまり、保証、責任の所在が、政府保証ではなくなったということを意味している。
2016年12月現在、株式会社かんぽ生命保険の株式の89%は、日本郵政が保有し、日本郵政の89%は財務大臣が保有している。今後2/3程度まで、売却するこことになる。
やっぱり、国がバックについている・・・と思えないこともない数字だが、政府保証であるということと、国が大株主であるというのは、責任が全く違う。
株主の責任というのは、有限責任。出資したお金の上限までだ。出資しているだけだから、経営の責任はない。会社がダメになったら、債務者に対して、出資金額を諦めれば、それ以上の責任はない。
最悪の場合、保険金を支払えないような事態が起きても、国は直接の責任を取らないということになる。
もっとも、これはかんぽ生命株式会社だけではなく、民間の生命保険会社はすべてそうだ。
それと同じ土俵に乗ったというだけで、致命的なことかというとそうでもない。何しろ、世界TOPの資産額をもつ巨大な保険会社なのだ。
ただ、郵便局だからとにかく安心と盲目的に信じるのは、どうかと思う。
少なくとも、格付けくらいはチェックして、他社と比較して納得したうえで、契約することを勧めたい。
学資保険と養老保険
学資保険は、その構造上、養老保険と同じである。
養老保険は、「生死混合保険」という、今では聞きなれない保険だ。
要するに、死亡でも、、満期でも、同じ金額を受け取ることが出来るという保険だ。
これを、生きていれば満期がきて入学金、学費になる。仮に親が死んでも、子供の学費は確保されているという売り方をしたのが、学費保険になる。
養老保険と中身は一緒でも、パッケージを変えて、子供をもつ親御さんにわかりやすく訴求した商品だ。
昔は養老保険は、けっこう有利な保険商品として、たくさんの契約が締結された。
理由は2つあり、ひとつは予定金利がいまよりずっと良かった。
もうひとつは、日本人の平均寿命が50から60歳代であったころは、老後の資金を積み立てられ、加えて万一の保障もあることが大きな魅力になっていた時代だった。
しかし 今では、保障は終身保険、資産運用は、保険商品でいえば、変額年金保険などに替わってきていると思う。
民営化前の旧日本郵政公社の学資保険は、民間他社の生命保険の養老保険よりも、比較的少額の満期保険金(100万円から)の設定があり、災害死亡時の倍額保障などもあったため、政府保証の安心感、郵便局という身近さもあって、多くの契約が生まれた。
学資保険
今、世の中一般の生命保険会社で、養老保険を強く勧めるかというと、まともな代理店や担当者であれば、そうでもないだろうと思う。
何しろ、予定金利が低いのだ。
老後の備えの養老保険と考えると、普通の貯金や変額年金、あるいは、投資信託(保険ではないが)でもいいかもしれない。
でも、学資保険となるとどうだろうか。
なんといっても学資保険は、子供のため!というのがわかりやすいのだ。
これはもう、保険商品として、利回り、返戻がどうこうということじゃなくて、学資保険というネーミングの勝利じゃないかと思う。
子供が成人する、あるいは大学入学や卒業、結婚。そういった節目の時に、学資保険の積立、支払の明細なりを見せてやることを想像してみたい。
貯金通帳に積立だと、自分の学費のため・・・というのが、実感できないが、学資保険となれば、そりゃあ誰のため、何のためか、はっきりわかる。
とはいえ、そんな情的な未来の話ばかりしていては、保険マニアの名折れだ。シビアな話もしておこう。
稼ぎ手が死んだ時でも学費は確保されているというのは魅力だが、学費の備えだけで良かったんでしたっけ?
そこに備えるなら、残された家族の生活も含めてある程度は考えるだろうから、死亡時の保障のための生命明保険ということになるだろう。
そこに、例えば学費保険の死亡時の300万を載せた時の保険料がいくらになるかが、見積りを依頼してもいいだろう。
あとは、それとは別に、生きていたら(まるで死んだほうがいいような書き方で申し訳ないが)、学費として必要になる300万を積み立てる方法を別に考えて見よう。
0才なら、大学入学まで、18年。数年の変動は無視できる、中期、長期の、投資方法がとれる。
なんなら、子供の名前で積み立ててもいいだろう
管理人は、学費保険を否定するわけではない。子供のためというわかりやすさは、とても魅力がある。
しかし、けして保険料の累計金額は小さくない話だ。
他の方法も比較検討した上で、納得して契約してほしいと思う。
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