かんたん告知認知症保険
かんたん告知「認知症保険」は、2018/12/18に販売開始された第一生命の保険商品です。
介護、認知症分野の商品としては、従来から第一生命には、
認知症や介護に関する保険については、各社を横断して別ページでまとめていますので、必要な方は見てください。
==>介護と認知症の保険
それでは第一生命のかんたん告知「認知症保険」の特徴、ポイントを見ていきましょう。
まず、このかんたん告知「認知症保険」は、文字通り認知症に特化して手頃な保険料で加入できるように設計されています。支給条件は、認知症と診断され、かつ、要介護1以上の認定です。「かつ」「and]なので、要介護1だけでは支給されないことになります。この点は、認知症による介護費用の負担に一時金で備えることができる保険であって、あくまでも認知症の保険であり介護の保険ではないということですね。
次にかんたん告知「認知症保険」は、かんたんな告知で持病があっても加入しやすくなっています。ここも文字通り認知症に特化していますから、簡単な告知でOKにすることができているのでしょう。いろいろな持病で健康状態に不安があっても、認知症に関連する持病がないなど4つの告知項目がNOであれば、85歳まで申し込める商品になっています。
かんたん告知「認知症保険」の商品内容を見ていていて、管理人が注意したほうがいいと思ったポイントは2つあります。
すでに前述していますが、あくまでも「認知症」の保険で「介護」の保険ではないという点がひとつ。
そしてもうひとつは、契約日から2年は保険金額がそのままは給付されないという点です。契約してから2年は、支払った保険料の累計金額だけを受け取ることができます。どういうことかいうと、月払い保険料のサンプルがありましたのでそれを使って試算してみましょう。
保険金額300万の男性55歳口座振替扱いだと保険料は3,909円とあります。仮にちょうど1年目に認知症と診断され、かつ、要介護1と認定されたので、給付、支払いの申請をすると、受け取れるのは300万円ではなくて、月払い保険料の1年分46,908円ということになってしまいます。
う〜ん。この差は大きいですね。仮に管理人だったら、要介護1の認定による公的な支援によるメリットと300万円とを天秤にかけて、認定の審査を申し込むか考えちゃいますね。もっとも自分が認知症だとこのジャッジができるかどうかわかりませんけど。まあ消えてしまう記憶によっては判断できるかもしれませんね・・・。
ただ、一般的にいえば、告知段階で認知症の兆候がなければ、2年で急速に認知症にまで進むのはかなり少ないでしょうから、それほど気にしなくてもいいことかもしれません。
かんたん告知「認知症保険」の主契約で気がついたことや、特徴的だなぁと思ったことは以上ですが、かんたん告知「認知症保険」は、主契約の保障に加えて、関連する付帯サービスも見ておくべきと思います
まず付帯サービスのひとつめは、予防・早期発見「健康第一」認知症予防アプリです。これがなかなか興味深いものでした。
名称の「健康第一」は、第一生命ならでは命名だなぁと思いますが、ここではこれ以上は突っ込みません。取り上げたいのは生命保険業界初としている認知機能を「目の動きでチェック」するテストです。アメリカのニューロトラックという企業が開発した認知機能のテストで、テスト用の動画を見ている目の動きをスマホのカメラで撮影して、その目の動きの映像をもとに、自動解析して脳の状態、認知機能をチェックできるものです。テストはもうひとつ、タッチエムのスマホ版も用意されています。タッチエムは、全国の自治体にも多数導入されている実績のあるテストですからご存知の人も多いでしょう。パネルが光る順番を覚えてその順番どおりにタッチして行くテストです。タッチエムLightですが、自分の家庭でスマホアプリでできるというのがいいですよね。
予防・早期発見「健康第一」認知症予防アプリに、あるのはもうひとつ「脳にいいアプリ」です。「目の動きでチェック」と「タッチエムLight」は、早期発見のためのアプリですが、「脳にいいアプリ」は、予防のためのアプリです。脳の健康維持に有効と言われているのが、「歩く」「脳トレ」「食生活」とされています。これらを支援するサードパーティ製のアプリ「脳にいいアプリ」を第一生命用にカスタマイズされたバージョンが提供されています。まあ、これそのものの機能は、管理人は普通かなぁと思う程度なのですが、これが予防・早期発見「健康第一」認知症予防アプリに含まれ、統合的になっているから意味があると思っています。つまり「認知症予防見守り機能」です。認知症が心配される家族が必ずしも同居しているわけではありません。離れて暮らしていると認知症の早期発見ができないことが心配されます。まあ「認知症予防見守り機能」というと大げさすぎるかもしれませんが、「認知症予防アプリ」の取り組い状況をいつでも確認できる機能です。湯沸かしポットに付帯された機能では、元気でお茶を飲んでいるかかどうかはわかりましたが、「認知症予防アプリ」の状況がわかれば、たしかに認知症とい切り口での見守りといえるでしょう。
かんたん告知「認知症保険」の付帯的なサービスの二つ目は、心のケアに関わることです。これは認知症の本人だけではなく、家族も含まれます。本人も大変ですが、家族、ことに同居する家族の精神的な負担は大きいものです。よく兄弟姉妹で、同居していない家族が、たまに会って昔の記憶がしっかりあると「あの程度ならまだまだ大丈夫でしょ」と言い放つことがあるといいますが、認知症は、記憶や認識の良否にムラがあります。わかること、覚えていることもあるのですが、ある部分だけ、例えば直近のことが覚えられず、日常に支障がでたりします。同居者にしてみれば、日々の生活をするにはどうでもいいことばかり覚えているようにも思えてしまいます。いろんな面で心のケアが必要になります。
まず「認知症相談ダイヤル」が提供されています。提供者はサードパーティですが、介護の対処方法、医学的な知識、介護保険制度など幅広い知識が必要になる認知症の介護について相談に乗ってもらえます。本人はもちろん、家族も365日利用できるようなっています。
さきは同居する家族ですが、遠隔の家族の安心につながるサービスも提供されています。「代わりに訪問サービス」で、ALSOKが提供しています。家族から電話での依頼があれば無料でALSOKのガードマンが訪問し様子の確認、報告を行ってくれます。けっこういいサービスだと思いますが利用には制限もあります。まずかんたん告知「認知症保険」の契約をして2年が経過していること。利用は1年に1回までで、保険契約の全期間を通じて5回までとなっています。この回数を制限をどうか考えるは人それぞれでしょうが、これで足りないと思うなら、それこそもう同居するなり老人ホームなどの施設を検討するべき段階といえるのかもしれません。
かんたん告知「認知症保険」の付帯的なサービスの3つ目といえるのは「保険金請求サポート」です。
まあ、この「保険金請求サポート」は、近年保険会社各社でも積極的に謳うようにようになってきました。各社さんとも様々な請求支援、サポートがありますが、かんたん告知「認知症保険」の場合は、家族が介護で忙しくて医師に診断書を依頼できないような場合、第一生命が代わりに診断書をもらってきて請求手続きを行うサービスです。また最近では当然になってきた特約として指定代理請求特約も勿論用意されています
先に「認知症相談ダイヤル」について書きましたが、かんたん告知「認知症保険」には相談サービスとしてもうひとつ、SOMPOケア介護相談サービスもあります。こちらは認知症に限らず、介護サービス、要介護認定手続きなどが主な内容になっています。
ここでとりあげた第一生命のかんたん告知「認知症保険」以外の、介護保険や認知症保険、対応窓口の状態、支払い支援、サポートなどの各社を横断した情報は、以下にまとめています。必要であればご参照ください。
==>介護と認知症の保険
==>保険会社の対応窓口 顧客対応
==>保険金支払請求の支援とサポート